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2021.12.14

ピラティスとヨガの違いは?|共通点、歴史など理学療法士が解説!

「ピラティスとヨガの違いは何ですか?」

このような悩みを解決します.

 

 

・本記事から分かること

✔ピラティスとヨガの違いがわかる

✔ピラティスとヨガの共通点がわかる

 

ピラティスとヨガは、どちらも優秀なエクササイズです!

2つには、どのような違いがあるのか解説していきます!

 

この記事を読む前に、オススメの記事!

・ピラティスってなに?理学療法士が解説します!

・ピラティスを始めるなら?マット?マシン?メリットとデメリットを解説。

 

ピラティスとヨガの違いとは?

たくさんのクライアントから「ピラティスとヨガは違うのですか?」と質問をされます。

一見似たようなメソッドの「ピラティス」と「ヨガ」は、別の目的を持ったエクササイズです。

今回は、2つのメソッドの違いや共通点について解説したいと思います。

 

①どのように生まれたのか?

②目的の違い

③エクササイズ環境(使用するもの)の違い

④呼吸の違い

⑤動作の違い

⑥姿勢の違い

 

①どのように生まれたのか?

 

ピラティスは、ジョセフ・ピラティス氏によりドイツで生まれました。

 

幼少期
自身の病弱な身体を改善するために、エクササイズを始める。

 

第一次世界大戦時
負傷兵のリハビリテーションのために使用された。ボクサーのトレーニング指導をしていたことから、筋力強化の要素が強い。

 

✔1926
ドイツからアメリカに移住し、マンハッタンにスタジオをオープンする。バレエダンサーたちに支持され、指導する。

 

1967年以降
ピラティス氏の死後、弟子たちによって本格的に普及する。

 

1990年代後半〜2000年
健康増進・パフォーマンス向上を目的として、アメリカで流行する。

 

現在
全世界で医療現場ではリハビリテーション、フィットネスでは筋力増強として広まる。

 

 

 

ヨガは、インドで生まれました。

 

紀元前2500年(4500年前)
インダス文明で始まったとされる。輪廻転生を唱えたヒンドゥー教がヨガの宗教的な思想であり、「ウパニシャッド聖典」という最古の書物が残っている。

 

紀元前400年
Patanjaliが「ヨガとは心の働きを抑制することである」という定義から「ヨガ・スートラ」教典をまとめた。宗教・哲学と密接に関係していることから、瞑想が中心としたヨガ(ラージャ・ヨガ)が普及する。

 

1600年代
「呼吸法」を中心とし、いわゆる肉体を用いた「ポーズ」をとることが体系化される。「ハタヨガ」の誕生。

 

1970年代
まだ瞑想が中心のものが一般的であった。

 

1990年代
瞑想にポーズが加わったエクササイズが中心のヨガがアメリカで流行し、それが世界に広まる。

 

 

生まれた国は、それぞれ異なりますが、アメリカから世界に広まった共通点があります!

 

 

②目的の違い

2つのメソッドの目的は、生まれた経緯から以下のように異なります。

 

ピラティスの目的

リハビリテーションの要素が強いため、筋力を強くしたり、体力をつける、ADL(日常生活動作)を改善すること目的としています。また、フィジカル面のみに注目されがちですが、著書で「ボディ」「マインド」「スピリット」が融合した究極の形であると述べています。

 

無意識化にあるマインドこそが体の使い方や習慣に大きく影響する!

 

ヨガの目的

ヨガはもともと「瞑想」そのものであり、宗教的な影響を受けている。そのため、本来の目的は「心を沈めて神に祈る」「心を沈めて無心になること」「何かに心を夢中にすること」など心理的・精神的なものが中心である。もちろん、現代のヨガは「瞑想」に加えて、「ポーズをとること」でフィジカル面の強化も目的としています。

 

 

③エクササイズ環境(使用するもの)の違い

 

2つのメソッドは、マットの上でエクササイズをするという共通点がありますが、ピラティスは特殊な器具を使用するという違いがあります。

 

ピラティスには、器具を使用する「マシンピラティス」があります。マットピラティスと合わせて器具を使うことは、「正しい動きを教える」ことや「補助しサポートする」ことを助けます。

 

 

器具の種類には以下のようなものがあります。

 

ピラティスリング、ストレッチポール、バレル、チェアー、タワー、リフォーマーなど10種類以上

 

ヨガは、基本的には器具を必要としないマット上でのエクササイズです。しかし、最近ではアイアンガーヨガを始めとする数種類の流派で、ポーズをとることをサポートするために、ブロック・ベルト・ボルスター・ブランケットなどの用具を使用するものも登場してきています。

 

 

④呼吸法の違い

ピラティスの呼吸は、一般的には胸式呼吸とされています。

ヨガの呼吸は、一般的には腹式呼吸とされています。

 

しかし…ピラティスとヨガの呼吸は基本的には同じと考えてよいという意見もあります。

 

以下のような理由があるからです。

  • 呼吸と動作をシンクロさせて、エクササイズを行う
  • 腹腔内圧を高めて呼吸をする(腹横筋・多裂筋・横隔膜・骨盤底筋に囲まれた腹腔を安定させる)
  • エクササイズや状況によって呼吸法は変える必要がある

 

 

違いがあるとすれば、ヨガはエクササイズ中に息を止めることがある」ことです。

 

 

✔エクササイズの中で息を止めることは、高地のような環境下で生活することと同じ作用があります。

✔以前紹介した「息を吸いすぎているようなクライアント」に対して有効です。

 

 

④動作の違い

じつは、ピラティス氏自身もヨガをしていたので、動作は共通する部分が多い。

 

ピラティスは元々、「コントロロジー(心と体をコントロールする学問)」という名前でした。

 

 

ヨガが心身の「心」の部分に重きを置き、精神的なリラックスを目的としているのに対して、ピラティスは「身」の部分にフォーカスし、機能的で効率的な体づくりを目指しています。

 

瞑想や座禅、ポーズを深めるなど「静」の時間を持つヨガに比べて、体を動かすことで精神の解放を目指すピラティスは、流れるように動き続ける「動」のエクササイズ、「動く瞑想」といえます。

 

 

⑤姿勢の違い

ピラティスは、寝て行うエクササイズが多く、ヨガは立って行うエクササイズが多いです。

 

私のように、2つのメソッドを行ったことがある方は分かると思いますが、ピラティスは立位で行うエクササイズがとても少ないです。

 

例を挙げると、私が資格を持っているマットピラティスのエクササイズは全部で48種類あります。(PHIピラティス)

 

そのうち、立って行うエクササイズは2種類です!

 

これだけでも、ピラティスは寝て行うエクササイズが多いことが分かると思います。

 

寝て行うエクササイズが多い理由は、「パワーハウス」という体幹部分に重きを置いたエクササイズが多いためと考えられています。

 

 

パワーハウスについては、以下の記事で説明しています。
ピラティスってなに?理学療法士が解説します!

 

 

 

ピラティスとヨガの違いは|まとめ

 

いかがだったでしょうか?

今回は、「ピラティスとヨガは違うの?」という疑問に、以下の6つで解説しました。

どのように生まれたのか?

✔目的の違い

✔エクササイズ環境(使用するもの)の違い

✔呼吸の違い

✔動作の違い

✔姿勢の違い

生まれた場所も作られた目的も全く違う2つのメソッドですが、呼吸・動作には共通点が多くあります。

 

今後は、効果的なピラティスのエクササイズを紹介していきたいと思います。

最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。

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